泡盛の魅力を県内外に普及させた居酒屋「うりずん」の創業者、土屋實幸(つちや・さねゆき)さんが24日午後7時22分、病気療養中の那覇市内の病院で死去した。73歳。那覇市生まれ。自宅は那覇市安里373の1。告別式は27日午後3時から4時、浦添市伊奈武瀬1の7の1、葬祭ホール「いなんせ会館」で。喪主は長男徹(てつ)さん。

 1972年、当時珍しかった県内の泡盛全銘柄をそろえた「うりずん」を那覇市栄町に開店。洋酒全盛の時代に、年月を経るほどうまみを増す「古酒」の魅力を説き、「古酒の番人」といわれた。2007年には東京・丸の内に支店をオープンさせた。

 県酒造組合連合会の第1回「琉球泡盛賞」を受賞。当時会長だった瑞泉酒造の佐久本武さん(71)=那覇市=は「厳しい時代の泡盛の開拓者だった。『世界に誇れる酒』が口癖で、業界を励ましてくれた」と話す。

 古酒の普及に取り組む「やんばる島酒の会」顧問の島袋正敏さん(71)=名護市=は「泡盛文化を継承するため、百年先を見て活動していた。古酒造りの『仕次ぎ』のように、彼の思いを次代に引き継いでいきたい」と別れを惜しんだ。