沖縄タイムスと琉球新報のOBカメラマン2人による写真展「二人が撮らえた沖縄 終わらない戦後」が28日、那覇市の県立博物館・美術館で始まった。

報道カメラマン写真展で作品の解説をする大城弘明さん(左)と山城博明さん(同2人目)=28日午前、県立博物館・美術館

 タイムスの大城弘明さん(65)、新報の山城博明さん(65)が長年撮りためた530点を展示。今も残る沖縄戦の「痕跡」や、名護市辺野古の新基地建設反対運動などを捉えた作品には、戦後70年を経ても続く不条理な状況が写し出されている。4月19日まで。

 2人はこの日、来場者を前に、作品に込めた思いをそれぞれ語った。

 展示は、米軍普天間飛行場の空撮から始まる。撮影した山城さんは「世界一危険な基地であることがよく分かる」と指摘。

 続いて、普天間飛行場移設に伴う辺野古新基地建設に反対する人々を撮った大城さんは「民意は県内移設ではない。だが国は聞く耳を持たない」とし、展示の構成に「怒りを込めた」と説明した。

 作品は、沖縄国際大学ヘリ墜落事故、復帰闘争、コザ騒動と、1970年ごろまで時代をさかのぼり、その後、テーマを「沖縄戦」へと移す。

 渡嘉敷島で「集団自決(強制集団死)」の体験者を取材したことがきっかけで、体の傷痕を撮影した山城さん。「体験談は家族にも語られておらず、何とか記録に残さなければと思った」と語った。

 生まれ育った旧三和村に残る一家全滅の屋敷や、戦禍に巻き込まれた家族らの写真を展示した大城さんは「家族の戦争体験が、『沖縄戦』の撮影のスタートになった」と打ち明けた。

 同級生らと2人の話に聞き入っていた浦添工業高校写真部2年の普天間皐月さんは、「沖縄戦の傷痕や辺野古の写真を見て、戦争はまだ続いているのではないかと感じた」と話した。