名護市辺野古の新基地建設で、中谷元・防衛相は31日、埋め立て本体工事に、ことし夏にも着手する考えをあらためて示した。政府は埋め立て承認の取り消しを視野に入れる翁長雄志知事に対し、「粛々と進める」姿勢を強めている。沖縄県は31日午前0時までに辺野古沿岸の海底を変更する全ての作業を停止するよう指示したが、沖縄防衛局から執行停止の申し立てを受けた林芳正農水相が30日に効力の一時停止を決定したことで、防衛局は31日も海底ボーリング調査を続けた。

ボーリング調査の作業が続くスパット台船と作業台船=31日午前9時34分、名護市・大浦湾

 県は岩礁破砕の許可取り消しに踏み切るかどうか、専門家から意見を聞くなど検討を始めた。

 防衛局は同日、ボーリング調査の履行期限を3月31日から6月30日までに再延長した。埋め立て工事への影響を問われた中谷氏は「予定では6月までにボーリング調査を終え、設計に反映し、可能であれば夏にも護岸工事を含む埋め立ての過程に着手したい」と語った。閣議後の会見で、記者の質問に答えた。

 防衛局は、土砂を投入するためのケーソン設置や護岸整備の海上工事8件で、すでに業者と契約を結んでいる。中谷氏は以前から準備が整うことを前提に「夏ごろには着手したい」と見通しを示していた。

 防衛局は昨年8月にボーリング調査に着手。21カ所のうち12カ所を終えた時点で、台風のほか、選挙への影響を避けるため中断し、昨年11月末だった履行期限を3月31日に延長。残り9カ所と追加3カ所の調査を3月12日に再開したが、スケジュールが大幅に遅れ、再延長を決めた。