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  • 憲法学者の木村草太・首都大学東京准教授が那覇市内で講演した
  • 駐留軍用地特措法には地元承認を得る手続きがない点を指摘
  • 「辺野古建設は法的根拠が曖昧で、違法かどうか議論すべき」

 憲法学者で、本紙に「憲法の新手」を連載中の木村草太氏(首都大学東京准教授)の講演会「憲法と沖縄~戦後70年の内実を問う」(主催・沖縄タイムス社)が31日、那覇市久茂地のタイムスホールであった。米軍基地の建設について「住民投票の承認なき限り不可」とし、辺野古新基地は「憲法上必要な手続きを踏んでいないので憲法違反と言える」と結論づけた。

辺野古新基地などについて講演する木村草太首都大学准教授=31日午後、那覇市久茂地・タイムスホール

 政府が辺野古で進める海上工事について「手続きが強引という(県民の)感覚は正しい」と指摘。反対する県内世論に関し「憲法に照らしておかしい、自分たちは正しいという確信を持ってほしい」と語った。

 その上で「(反対論は)単なる沖縄のエゴではなく、合理性・効率性の問題でもない。憲法価値から導かれる帰結だ」と述べた。

 米軍への基地提供を定めた駐留軍用地特措法について「政府が『ここに基地を置く』と言えば、土地を収用して造れる。地元の承認を得る手続きがない。政府に丸投げしている」と指摘。基地の場所選定は法律で決めるべきだとした。

 辺野古についても「どの法律に『辺野古に造る』と書いてあるのか。法的根拠が曖昧で、違法ではないかという議論をすべきだ」と主張。「一地方公共団体のみに適用される特別法は、住民投票で過半数の同意を得なければ制定できない」と定める憲法95条を紹介しつつ「『辺野古設置法』ができれば95条が適用できる」との見解を示した。

 従来の政府の姿勢は「日米で合意し、地元への丁寧な説明と称するおざなりの説明だった」とし、95条適用によって「政府は本気で説得し、国民全体で努力しなければならなくなる」と強調。基地建設の是非を訴訟に持ち込む手法は「そういうケースもあるが、乱暴な手段」とし、憲法の理念は政治での実践を求めているとした。

 安保法制に関しては「集団的自衛権の行使容認は憲法上無理がある。安倍晋三首相の立場からすれば、9条改正を真っ向から議論を展開すればいいが、そうなっていない。情けない状況になっている」と述べた。

※講演は29分30秒頃から始まります。