「お会いさせていただいて意見交換したい」。菅義偉官房長官が1日の会見で、翁長雄志知事と会談する意向を示した

▼かたくなに拒むような姿勢をみせていた一時期と比べ、最近は「調整がつき次第会いたい」と発言を変えていたが、急変である。3月の会見では、米軍の西普天間住宅地区の返還式典への出席について「全く考えていない」と来県を否定していたから、発言自体を意外に思った人も多いだろう

▼会談しても辺野古への新基地建設の停止を求める知事の要求を受け入れる考えはない。ただ、会って話をする映像が流れれば、沖縄に向き合っていると見えなくもない。全国向けのアピールの場にもなろう

▼最近の世論調査では、岩礁破砕許可をめぐる知事の作業停止指示について、「(政府は)作業を停止する」が、「進める」を上回った。官邸は世論の批判が強まるのを警戒しているという

▼理由は、今月の統一地方選か。来年の参院選の前哨戦で、政権の今後を占うリトマス試験紙にもなる。昨年は沖縄を含む3知事選で政権側候補が敗れた。「1強」とはいえ、地方に政権不満があることを示したから、統一地方選には注力するに違いない

▼電撃会談をこの文脈に置く。選挙を意識したゴリ押しイメージを和らげる印象操作の一つか。この仮説はすんなり落ちよう。(宮城栄作)