2017年(平成29年) 11月21日

大弦小弦

[大弦小弦]人の記憶はもろい、と常々思う。だから、毎年8月13日は沖縄国際大学に・・・

 人の記憶はもろい、と常々思う。だから、毎年8月13日は沖縄国際大学に足を運んでいる。米軍ヘリ墜落から13年。あの日、何を見てどんな思いで記事を書いたか。現場に立ち、旧知の人たちと会い、細かい記憶を呼び戻す

▼朗読ライブで現役の沖国大生18人が目撃証言を読んだ。墜落直前の機体の下を車でくぐり抜けた人、米兵に追い回されながら写真を撮った人…。聞きながら、何とも言えぬ圧迫感がこみ上げた

▼昨年12月に名護市安部沖で墜落後、「安全性が確認された」はずのオスプレイが豪州でも落ちた。米海兵隊は原因や再発防止策など最低限の説明もしないまま、墜落2日後に飛行を強行した

▼にもかかわらず、米海兵隊は近く全航空機の24時間飛行停止を実施するという。目的は「安全飛行のための基本動作の確認」。ならば今、深夜まで飛び交っている実態は何なのか。全てがでたらめだ

▼13年前、小学生だった彼ら彼女らが「8・13」の記憶を受け継ごうとするのは、墜落の危険性がこの瞬間にもあると考えているからだ

▼小野寺五典防衛相は14日、「オスプレイはわが国の安全保障上必要」と翁長雄志知事に理解を迫った。臓物に響く羽音や、激しい訓練に苦しむ住民を無視しているからこそ簡単に言える言葉だろう。沖縄は、「安全確認」のための実験場ではない。(磯野直)

基地で働く―軍作業員の戦後
沖縄タイムス社
沖縄タイムス社
売り上げランキング: 352,603

あわせて読みたい

関連リンク

大弦小弦のバックナンバー

アクセスランキング

ニュース 解説・コラム
24時間 1週間
24時間 1週間

注目トピックス