第2次世界大戦中の広島県呉を舞台に、戦時下の庶民生活を描いたアニメ映画「この世界の片隅に」(片渕須直監督)が那覇市の桜坂劇場で上映最長期間を記録している。昨年11月に公開された同作は18日まで上映され、40週で終了となる。興行部の下地久美子部長は「この貴重な作品を15日の終戦記念日まで上映したいと考えていた。途絶えることなく来場してくれたお客さまのおかげでロングランとなった」と感謝を述べた。

「この世界の片隅に」の一場面。すずを中心に、戦時下の素朴な庶民生活が描かれる

 こうの史代さんの漫画が原作で、片渕監督が映画化して全国で大ヒット。第90回キネマ旬報ベストテンの日本映画1位に選ばれた。桜坂劇場でも行列ができるほど注目を集め、これまで同劇場最長だった「チョコレートドーナツ」の29週を大きく上回った。

 物語は新妻・すずの生活を軸に進む。すずはのんびり屋ながら乏しい物資をやりくりして新生活を送るが、嫁いで翌年の1945年、相次ぐ空襲や原爆で日常が破壊される。戦争の暴力性を浮き彫りにしつつ、再び前を向く市井のたくましさが観客の心に残る。

 上映最終日の18日午後7時半からは、同劇場内で「『この世界の片隅に』勝手にファンミーティング ほいじゃあねぇ、すずさん!~ロングラン上映ありがとう桜坂劇場~」と題したイベントも開催される。

 問い合わせは同劇場、098(860)9555。