【北中城】作業員1人が死亡し、2人がけがをした北中城村安谷屋の崩落事故。普天間川沿岸に積み上げられた高さ10メートルほどの岩は「バンッ」という音とともに一気に崩れ落ちた。近くの住民は「こんな大事故が起こるとは」と恐怖に顔を引きつらせた。現場周辺は救出作業を見守る人々や、夕方の帰宅ラッシュが重なって騒然となった。

積み石が崩れた現場で、捜索作業する消防隊員=15日午後7時50分、北中城村安谷屋(勝浦大輔撮影)

 現場の裏手に住む女性(36)は、屋上で洗濯物を取り込み部屋へ戻った直後に「バンッ」と大きく響く音を1回聞いた。「パワーショベルで岩を積む音とは違う感じがして、屋上から見たら足場が斜めになっていた。作業員の1人が倒れていた」と表情をこわばらせた。「小さい岩が混じっていたり、かなり高い足場を組んでいたりして怖かった。家の方まで崩れないか心配だ」と声を落とした。

 工事は6月ごろから始まったという。別の女性は「大きな工事なのに、開始の知らせもないまま突然始まった」と話した。

 現場は岩が崩れ落ち、捜索作業は困難を極めた。発生から約2時間半が過ぎた午後7時20分ごろ、崩落の二次災害が起きないよう大型クレーンを使い、直径1メートル大の岩を一つ一つ慎重に取り除く作業が始まった。

 日も暮れた同50分ごろ、ライトが暗闇の現場を照らす中、消防隊員らによって岩の間から亡くなった作業員の遺体が引き上げられた。

 事故を知り、駆けつけた地元・石平自治会の新垣善彦自治会長は「業者がやるから大丈夫と思っていたが、高さもあるし圧力もかかるので持つかなという心配もあった」と述べた。

 捜索作業のため、国道330号は南向け車線が通行止めになるなど、夕方の帰宅ラッシュと重なり大混雑した。