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  • 文科省は16年度から使われる中学校用教科書の検定結果を公表
  • 社会科の全教科書で尖閣諸島が登場。多くが「固有の領土」と記述
  • 沖縄戦や基地問題を手厚く扱った「学び舎」が新規参入、合格した

 文部科学省は、2016年度から使われる中学校用教科書の検定結果を6日公表した。領土に関する教育を強化させた学習指導要領解説書に沿い、社会科(地理・歴史・公民)の全ての教科書が尖閣諸島について取り上げ、多くが「固有の領土」と記述した。中国船による領海侵入などに触れる教科書も目立つ。歴史では、沖縄戦や沖縄の米軍基地問題を手厚く取り上げた「学び舎(しゃ)」が新規参入し合格、教科書の選択肢が広がった。

竹島と尖閣諸島を記述した中学校の社会科教科書

 沖縄戦の「集団自決(強制集団死)」については、8社の歴史教科書のうち、自由社を除く7社が取り上げた。うち「軍の関与」まで記述したのは育鵬社を除く6社。前回検定の4社から増えたが、対応は分かれた。

 沖縄戦関連の検定意見では、1件で、自由社(歴史)の「日本軍と沖縄住民はよく戦った」との表現が「生徒が誤解するおそれのある表現である」と指摘された。

 公民の教科書では、6社すべての教科書が普天間飛行場問題について触れた。うち4社が、名護市の「辺野古」という地名を挙げて「移設問題」を取り上げた。オスプレイの配備や、仲井真弘多前知事による辺野古沖の埋め立て承認に言及する教科書もあった。

 領土教育については、今春から使われる小学校の社会科教科書も全て尖閣・竹島を記述しており、義務教育から教える流れが鮮明になった。社会科で政府見解の明記などを求めた新検定基準も初めて適用され、政府の立場を教科書に記載する傾向が強まった。

 歴史教科書では、初参入の学び舎と、「つくる会系」の自由社が不合格だったが、いずれも内容を修正して再申請し、合格した。