【東京】長崎県・対馬でカワウソ1匹を撮影したと、琉球大学の伊澤雅子教授(動物生態学)のチームが17日、発表した。環境省のレッドリストで絶滅種に指定された「ニホンカワウソ」かは不明で、今後、同省が詳しく調査する。国内で野生のカワウソが記録されたのは38年ぶり。

長崎県・対馬で2月に赤外線カメラで撮影されたカワウソ(琉球大動物生態学研究室提供)

長崎県・対馬のカワウソについて記者会見する琉球大の伊沢雅子教授=17日午前、環境省

長崎県・対馬で2月に赤外線カメラで撮影されたカワウソ(琉球大動物生態学研究室提供) 長崎県・対馬のカワウソについて記者会見する琉球大の伊沢雅子教授=17日午前、環境省

 琉球大学動物生態学研究室が、ツシマヤマネコの生態調査のために設置した自動撮影カメラに2月6日に映り、足や尾の形や動き方などからカワウソと特定した。今回発見されたカワウソは(1)対馬で生き残っていた(2)韓国から泳いで渡るなど自然に分布拡大した(3)海外から人による持ち込みや船に紛れ込むなど人為的要因で分布が拡大した-三つの可能性があるという。

 報告を受けた環境省が7月に約1週間、痕跡調査を行った。7個のふんが見つかり、そのうち2個からニホンカワウソと同じ仲間に属するユーラシアカワウソのDNAが検出された。

 それぞれ別の個体とみられ、オスとメスの可能性もあるが、サンプルが古く分析は不十分。8月下旬にも範囲を広げてふんや巣などを探し、かつて国内に生息したニホンカワウソの可能性を含め、生態や種類について分析する。

 伊澤教授は「これまで目撃情報はあるが、信ぴょう性が薄いと言われていた。確証となる映像が撮れ、情報などがさらに集まるといい」と解明に期待した。