【東京】文部科学省は7日、2015年度の科学技術分野の文科大臣表彰の受賞者を発表した。高度な研究開発能力がある40歳未満の研究者を対象にした「若手科学者賞(97人)」の受賞者の1人に、那覇市出身でマイクロ・ナノ工学を研究してきた新田(あらた)英之さん(35)=東京都=が選ばれた。新田さんは「栄誉ある賞で、身が引き締まる思い」とコメントした。15日に同省で表彰式がある。

文科大臣表彰の「若手科学者賞」を受賞した新田英之さん=沖縄タイムス社東京支社

 新田さんは、東京大学大学院で工学博士となり、フランスのキュリー研究所、米国・ハーバード大医学部などで研究を続け、3月まで名古屋大学大学院の特任講師を務めた。

 1ミリの千分の1(マイクロ)、1万分の1(ナノ)の微細な単位で加工したマイクロチップを製作し、芽生えた直後の小さな植物でも接ぎ木できるチップを開発。キュリー研究所では、DNAの動きをナノの単位で操作できる磁気ピンセットを開発し、世界で初めてDNAの特定の動きの観測に成功した。

 4月からは、医療・製薬会社を顧客とする外資系コンサル会社に転職。「ビジネス業界で活躍する科学者という希少なキャリアのパイオニアとして、日本をリードしていく存在になりたい」と抱負を述べた。