2006年6月の豪雨による地盤沈下で那覇市首里鳥堀町の賃貸マンションが損壊し、オーナーが那覇市の設計事務所とその代表に損害賠償を求めた訴訟で、事務所側に約1億4700万円の支払いを命じた福岡高裁那覇支部判決が8日までに確定した。判決は地滑り対策の瑕疵(かし)を認め、賠償額には解体工事費や立て替えの設計費などが含まれている。

2006年の豪雨の影響で傾いたままのマンション=8日午後、那覇市首里鳥堀町

 判決は、マンションが傾斜地に建っており、地滑りが発生しやすい場所と認定。事務所側に地滑りの可能性を検討し、必要な対策をとる義務があったと指摘した。マンションは地上3階、地下3階建て。損壊後の那覇市の調査では、豪雨で建物が約1メートルずれ、約1メートル沈下するなどした。事故後、住人の12世帯約40人は賃貸契約を解除。現在、人は住んでいない。建物は事故当時のままだが、オーナー側によると倒壊する危険はないという。

 オーナー側は08年、設計事務所側と建設会社を那覇地裁に提訴。地裁は13年3月、事務所側に約1億4700万円の支払いを命じ、建設会社に対する賠償請求を棄却した。事務所側は控訴、上告していたが、最高裁第2小法廷はことし1月30日、訴えを退けた。