【宜野湾】本年度の「ぎのわん車いすマラソン大会」の中止が検討されていることが18日、分かった。これまで関係各所との調整など、事務局を一手に担ってきた宜野湾市社会福祉協議会(多和田眞光会長)が、選手の安全確保の難しさや職員不足などを理由に運営から退くことを決定。大会は実行委員会形式だが事務局の市社協が抜けるため、共催する宜野湾市は、本年度の開催は極めて難しいとの見方を示した。(中部報道部・勝浦大輔)

(資料写真)前回のぎのわん車いすマラソン大会=2016年12月11日

 大会は1989年に市民福祉まつりのイベントとしてスタート。第6回から単独開催となり、近年は12月、宜野湾海浜公園を主会場に国道58号宜野湾バイパスを交通規制して行われている。沖縄県内で唯一の車いすマラソン大会として定着し、昨年は県内外から284人がエントリーしている。

 一方、会場周辺の施設に出入りする業者からの苦情、西海岸エリアの発展による交通事情の変化などで、これまで数回のコース変更があった。昨年のハーフマラソンの部は直線2・1キロを5往復するいびつなコース設定となり、選手間の接触の危険性が増した。

 市社協の職員が4人欠員し、マンパワー不足の問題もある。多和田会長は「参加者の安全確保が難しくなったこと、職員不足で体制が整わず、他業務に影響が出る恐れがあることが大きな理由。大変つらいがやむをえない」と説明。7月27日の理事会で事業の撤退を決め、16日には佐喜真淳宜野湾市長に経過を報告した。今後、関係団体へ説明会などを行う予定。

 市福祉推進部の比嘉透部長は「現状では、少なくとも本年度の開催は難しい。車いす利用者が参加できる他種目への変更も考え、関係各所と今後の対応を協議したい」と話した。

 7月のパラ陸上世界選手権で2種目銅メダルに輝いた上与那原寛和選手(46)も大会の常連で、昨年大会のハーフけい損の部で優勝している。「この大会から競技を始め、少しずつ力をつけて今がある。毎年楽しみにしている人が県内外にいるので、残念としか言えない。自分にも何かできなかったかと思う」と語った。