那覇空港での民間機(定期路線)の離着陸回数について、2016年度、国が定める1時間当たりの基準を超える事態が午前11時台~午後4時台に頻発していたことが18日、分かった。最も混雑した時間帯では、約1分半に1回離着陸した計算。実際には民間機に臨時便があるほか、自衛隊機も滑走路を使っているため、混雑度はさらに深刻とみられる。航空関係者によると、管制上は約2分半の間隔を確保して運航するため、離着陸の遅れが慢性化している。「沖縄を訪れる観光客の不満につながる」との声もある。(政経部・平島夏実)

飛行中の民間航空機で混み合う那覇空港=18日正午ごろ(ウェブサイト「flightradar24」から)

那覇空港での1時間当たりの離着陸回数

(資料写真)那覇空港=2016年7月撮影

飛行中の民間航空機で混み合う那覇空港=18日正午ごろ(ウェブサイト「flightradar24」から) 那覇空港での1時間当たりの離着陸回数 (資料写真)那覇空港=2016年7月撮影

 国は、那覇空港を安定的に運用できる基準として、1時間当たりの離着陸回数を33回まで(1日当たり380回まで)と定めている。数値には民間機だけでなく自衛隊機も含む。

 2016年度の民間定期路線について、運航時刻表をもとに1日当たりの離着陸回数を月別で算出すると、12カ月連続で国の基準を超えた。離着陸回数が最も多いのは7月で431回。午前11時台、正午~午後1時、午後1時台、午後4時台にいずれも基準値の33回を超えた。4月の午後1時台は基準値を8回上回って41回に達し、約1分半に1便が離着陸した計算になった。

 1日当たりの離着陸回数が基準値を超える月は年々増えている。13年度はゼロ、14年度は9月のみだったが、15年度に9カ月へ増え、16年度は12カ月連続。17年度も4~7月まで毎月超えている。

 さらに、1時間当たりでも基準値超えが増えている。16年度は13年度の約3倍の頻度。17年5月と7月の午後2時台は、基準値より9回多い42回に達し、過去5年間で最も混雑した時間帯となった。

 「21年度までに入域観光客1200万人」を目指す県と沖縄観光コンベンションビューローは、現状の那覇空港は「限界に近い過密状態」とみる。航空路線の誘客活動は(1)第2滑走路オープン後の就航(2)オープン前であれば比較的混雑が少ない朝方や夕方の発着枠-を提案しているという。

 沖縄を訪れた観光客は、レンタカーを借りるまでの待ち時間やその後の交通渋滞でストレスを抱える場合もある。機材の故障や事故が発生していないにもかかわらず那覇空港の離着陸が遅れれば、満足度を下げるリスクとなる。