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  • ANAホールディングスが三菱重などと航空機整備会社設立で調整
  • ジャムコ、沖縄公庫、県内3行も出資を検討。雇用見込みは約300人
  • 2017年度にも完成。アジアの航空会社からも受託し、外貨を狙う

 那覇空港の航空機整備基地に入居が内定しているANAホールディングス(東京都港区、片野坂真哉社長)が、国内で唯一航空機を製造する三菱航空機の親会社・三菱重工などと2016年度中に新会社を那覇空港敷地内に設立する方向で調整していることが10日、分かった。早ければ17年度にも整備基地が完成、国産初の小型ジェット旅客機「MRJ」(三菱リージョナルジェット)やANAの小型機を中心に航空機整備(MRO)に乗り出す。(浦崎直己)

三菱重工小牧南工場で組み立てが進む「MRJ」の飛行試験機=2014年12月、愛知県豊山町(三菱航空機提供)

 関係者によると、新会社はANAホールディングスを主体に三菱重工、航空機整備などを手掛けるジャムコ、沖縄振興開発金融公庫、県内3銀行などが出資を検討している。新会社では地元からも従業員を採用、最終的に約300人の雇用を見込んでいる。

 ANAホールディングスは、15年7~9月から伊丹空港にある傘下の整備会社で那覇空港を拠点にする新会社の設立に向けて整備士の研修など準備を始める。

 那覇の整備基地完成後に拠点を移し、自社の小型機を中心に整備するほか、アジアの航空会社の機体も受託して整備、外貨獲得も狙う考えだ。

 県が整備を進める基地整備事業では、那覇空港内の敷地2万9396平方メートルに機体整備や塗装ができる格納庫などを造る予定。

 沖縄は(1)ANA貨物ハブで部品を集めやすい(2)塗装が乾きやすい(3)発着便の多さからスケジュールが調整しやすくコストも抑えられる-などの利点がある。

 ANAの広報は「航空関連産業の集積につながる。沖縄経済の活性化にも貢献したい」と意気込む。

 三菱重工は三菱航空機とMRJの開発を進めており、14年10月に飛行試験用機体を公表。17年に初号機の納入を目指している。広報担当者は「機体整備に関する情報やノウハウが習得できる。ANAがMRJ整備に力を入れれば、アジアでの売り込みPRにもつながる」と期待した。