疎開船「対馬丸」が米潜水艦に撃沈された事件から73年となった22日、犠牲者を悼む「対馬丸慰霊祭」が沖縄県那覇市若狭の小桜の塔で執り行われ、遺族ら約400人が犠牲者の冥福を祈った。

平和を願いオオゴマダラを放つ子どもたち=22日午前、那覇市・小桜の塔

 対馬丸は沖縄戦前年の1944年8月22日に米潜水艦の魚雷を受け、奄美大島の悪石島近海で沈没。氏名が判明しているだけで学童784人を含む1482人が犠牲になった。

 慰霊祭で、対馬丸記念館の高良政勝理事長は「遺族や生存者は少なくなるが戦争の歴史だけは繰り返してはいけない。いまこそ戦争の実像を伝えないといけない」と語った。

 また、事件から数日後に生存者が流れ着き、ことし3月19日に「対馬丸慰霊之碑」を建立した奄美大島、宇検村の元田信有村長は「集落総出で遺体収集と生存者救護に全力を尽くした。愚かな戦争を繰り返さないように、事件を後世に伝え、奄美と沖縄の交流を深めたい」と語った。