瑞穂酒造(那覇市、玉那覇美佐子代表)が本部町さくら祭りで咲いていたヒカンザクラや県花のデイゴなどの花から分離した花酵母で泡盛の新商品開発を進めている。同社によると、泡盛酒造所による花酵母の分離は県内で初めてという。玉那覇代表らが13日に沖縄タイムス社を訪れ、成果を報告した。

さくら酵母を持ち、花酵母で造る泡盛の可能性をアピールする(右から)大城博明部長、玉那覇美佐子代表、仲里彬さん=13日、沖縄タイムス社

 泡盛は米を黒麹菌(こうじきん)と酵母で発酵させ、蒸留して造る。通常は泡盛酵母(AW101号)が使われる。花酵母で造る泡盛は、風味がマイルドになる傾向があるという。

 同社は2014年、デイゴ、伊江島ゆり祭りで採取したユリ、コチョウランのそれぞれの花から酵母を分離した。15年にはヒカンザクラからも酵母を分離した。いずれの酵母も泡盛酵母同等以上の発酵力があるという。

 10月の産業祭りまでに、デイゴの花酵母の泡盛の完成を目指している。ユリの花酵母は来年4月のゆり祭りに向け、商品を造る。ヒカンザクラの酵母「さくら酵母」は山川酒造(本部町、山川宗克代表)と商品開発を進める。

 花酵母の分離技術は、東京農業大学の中田久保名誉教授が考案。中田教授の教え子に当たる瑞穂酒造製造部の大城博明部長と仲里彬さんらが取り組んだ。

 中田教授は「泡盛に適した酵母を見つけるのは難しいことだが、よく見つけた。土地に結びつく花で造るお酒が一番いい」と評価。玉那覇代表は「各地の特徴ある花を生かした酵母で泡盛が造れると地域貢献にもつながる」と強調した。