政府は2014年12月に就任あいさつで上京した翁長雄志知事に対し、「日程調整がつかない」として、安倍晋三首相をはじめ、ほとんどの関係閣僚が面会せず、名護市辺野古の新基地建設に反対する知事を冷遇した。その後も翁長氏の面談希望を受け入れぬまま、安倍氏は「辺野古移設が唯一の解決策」と繰り返し、作業を強行してきた。

 上京前の衆院選で沖縄選挙区は翁長氏を支持する「建白書勢力」が全勝。それでも安倍氏は「辺野古移設の考えに変わりはない」とはねつけた。

 これに対し、翁長氏は「県民の民意を受け止め、世界に冠たる民主主義国家として解決してほしい」と真っ向から反論。12月に続き、1月にも上京したが関係閣僚とも会えず、「今の状況を県民や本土の方々に見てほしい」と、政府の対応に不満を示した。

 安倍氏は1月の衆院予算委員会で「総選挙などがあり、面会の機会はなかったが、政府としてはしっかり対応している」としつつ、辺野古の新基地建設は「ほかに道はない」と強行姿勢をあらわにした。だが、政府対応に与党内からも批判が高まり、菅義偉官房長官が4月5日に初めて翁長氏と会談。

 翁長氏は「どんなにお忙しかったか分からないが、話をさせていただいていたら、県民の理解はもう少し深くなった」と政府のこの間の対応を批判。政府の「粛々と工事を進める」という言葉に「上から目線。県民の心は離れ、怒りは増幅していく」と反発し、安倍首相との会談を求めた。