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  • 車や家電などへの不正アクセス対策に沖縄県が取り組む
  • 組み込まれたソフトのセキュリティー技術を確立する
  • 予算3億5000万円。県内外のIT企業と国際基準を開発する

 沖縄県は本年度から、家電などの生活機器に組み込まれているソフトウエアシステムを保護するセキュリティー技術の確立に取り組む。全国の自治体で初めて。生活機器にIT化が広がり、遠隔操作による機器の乗っ取りや情報漏えいのリスクが高まる中、国際的にも対策が追い付いていない。県内外のIT企業と連携し、沖縄発でセキュリティー技術やルールの国際基準を開発、IT産業の振興につなげる。(照屋剛志)

生活機器セキュリティ技術のイメージ

 IT技術の進歩に伴い、テレビやエアコン、冷蔵庫、車など幅広い生活機器に組み込まれているソフトウエアシステムがインターネットにつながるようになった。

 インターネットを通じて遠隔で一括コントロールできるなど利便性が高まる一方、外部から不正に操作される危険性もあり、悪用を防ぐシステムの開発が求められている。

 海外では、アイロンの中に近隣の無線LANにアクセスしウイルスをまき散らすチップが埋め込まれていたり、遠隔操作で自動車のエンジンをかからなくするなどの被害が起こっているという。

 石油プラントや大型ビルなどの重要インフラのセキュリティー対策や国際的なルール作りは進んでいるが、生活機器のインターネット技術の応用・普及は最近からで、対策は後手に回っている。

 県は、本年度予算に3億5千万円を計上。セキュリティー技術の研究・開発に加え、開発した技術の正常作動を確認する検証費用などを助成する。6月にも県内外から複数の事業者を公募し、早ければ7月から事業を始める。将来的には国際認証も取得したい考え。

 担当者は「まだ国際的にもルールが確立されていない。全国に先駆けて着手し、技術とルールを確立できれば、沖縄発のビジネスモデルを構築できる。企業や技術者が集まり、県内のIT産業振興にもつながる」と期待する。