名護市辺野古の新基地建設に突き進む安倍政権への県民の反発の大きさが浮き彫りになった。

 沖縄タイムスと琉球放送は18、19の両日、戦後70年に関する世論調査を実施し、基地問題に対する県民の意識を探った。

 米軍普天間飛行場返還問題に対する安倍政権の姿勢については72%が「評価しない」と答え、「評価する」の22%を大きく上回った。

 これまでの安倍政権の沖縄に対する対応からすれば、多くの県民が不信感を抱くのは当然だ。

 辺野古移設反対を掲げて当選した翁長雄志知事に、首相や菅義偉官房長官が、約4カ月も会談に応じないなど露骨な「冷遇」が続いた。

 国は県の中止要請にもかかわらず、海底ボーリング調査を続行した。翁長知事が、沖縄防衛局に移設作業の停止を指示したのに対し、農相が執行停止措置を取るなど強硬姿勢が際立った。

 一方、翁長知事の姿勢については約72%が「評価する」と答えた。多くの県民の支持を受けていることが数字に表れた。

 安倍首相との会談で翁長知事は「絶対に辺野古に新基地は造らせない」と公約実現に不退転の決意を示した。

 住民の土地が米軍に強制接収され基地が造られた歴史的経緯などを述べ、沖縄側に普天間の代替案を求めることに対し「こんなに理不尽なことはない」と訴えた。首相を前に、ウチナーンチュの思いを代弁したことなどでさらに求心力を強めている。

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 普天間飛行場の辺野古移設については「反対」が約65%で、「賛成」の約28%を大きく上回った。辺野古移設への県民の反対が、揺るぎないものであることをあらためて示している。

 さらに、普天間返還問題の望ましい解決方法を聞くと「辺野古への新基地建設」と答えた人は、約19%にとどまった。辺野古移設に賛成と答えた人でも、それが消極的な選択であることが、調査から読み取れる。

 翁長知事が安倍首相や菅氏との会談を通して、沖縄の過重な基地負担の現実を訴えたこともあるのだろう。国内の世論にも少しずつ変化が生じている。

 毎日新聞が20日付で報じた全国世論調査結果によると、辺野古移設をめぐって沖縄県と対立を深めている政府の進め方について「反対」が53%と過半数を占め、「賛成」の34%を上回った。

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 翁長知事が、安倍首相との会談の中で、極めて重要な要請を行った。

 今月末に日米首脳会談を控えている安倍首相に対し、翁長知事は「県民は、辺野古新基地に明確に反対していることをオバマ米大統領に伝えてほしい」と述べた。

 米国は住民の敵意に包囲された基地が、安全保障機能を果たすことができないと知っている。

 日米両政府が、共同声明に辺野古移設推進を再確認する文言を盛り込めば、それは沖縄の世論に背を向けることにほかならない。