産婦人科のない鹿児島県与論島の妊婦のため、島内の母親でつくるグループ「よろん出産子育て応援隊あんまぁ~ず」が9月1日、那覇市松山に出産待機施設を開所する。1人で島を離れる精神的な負担や、滞在費用などを軽減し、安心して出産を迎えられる環境を目指す。

「よろん出産子育て応援隊あんまぁ~ず」の内野正世代表(左端)らメンバー(提供)

女性専用ゲストハウスに整備された妊婦のための「満月ルーム」

「よろん出産子育て応援隊あんまぁ~ず」の内野正世代表(左端)らメンバー(提供) 女性専用ゲストハウスに整備された妊婦のための「満月ルーム」

 与論島の妊婦は島外から定期的に来院する婦人科医に検診を受け、臨月前までには出産予定の病院近くに移動し、月決めの賃貸マンションなどで過ごしている。切迫流産や予定より早い陣痛で、長期的に島を離れなければならない妊婦も多いという。

 「あんまぁ~ず」の内野正世代表(36)は「家族と離れ1人でお産を待つ不安と、いつ陣痛がくるかわからない恐怖が大きかった」と自身の経験を振り返る。

 「これから出産を控える島の女性を応援したい」と、妊婦のための拠点を那覇市につくろうと決意。家具の購入や内装費の調達のため、クラウドファンディングなどで寄付を呼びかけ、目標額の50万円を上回る150万円が集まった。

 施設は女性専用ゲストハウス「ホワイト那覇」内に整備し、妊婦のための個室は4部屋。冷蔵庫などの家電や、妊婦に合わせた高さのベッドをそろえた。

 利用はあんまぁ~ず会員になることが条件で、1人当たり1泊2~3千円。7畳の「満月ルーム」は、家族も一緒に泊まることができる。