【伊江】沖縄戦で日米の激しい戦闘が起きた伊江島で21日、伊江村主催の平和祈願祭があった。村西江前の「芳魂之塔」には、村内外から遺族ら約350人が参列。戦没者の冥福を祈り、平和の希求を誓った。

戦没者に祈りをささげる遺族ら=21日、伊江村西江前・芳魂之塔

 この日は、16日に上陸した米軍が島の占領を宣言した日。空爆や地上戦で軍民あわせて3500人余りが犠牲になった。戦没者の刻銘板には新たに3人が追加され、刻銘は4278柱となった。島袋秀幸村長は「教訓を風化させず、子々孫々に当時の惨状を伝えていく」と語った。村遺族会の新城孝雄会長は「体験者が年々少なくなり、戦争の記憶が風化しつつある。遺族は平和の大切さと命の尊さを感じてきた。悲劇を繰り返してはいけない」と訴えた。

 比嘉恒夫さん(71)は、軍医だった父親を失った。「父の顔も分からず、いまだに遺骨の場所もはっきりしない。戦争はあってはならない」と目を潤ませた。