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  • 沖縄県内最大の商業施設イオンモール沖縄ライカムが25日開業する
  • 識者は「観光客を東海岸に呼び込むきっかけにもなる」と期待
  • 既存の商業施設への影響は避けられないとの分析も

 沖縄県内最大の商業施設イオンモール沖縄ライカムが25日、北中城村で開業する。7万8千平方メートルの売り場面積と200を超える圧倒的なテナント数を誇る。巨大商業施設の開業は県経済にどのような影響を与えるのか。県内の識者の見通しや地元の中部圏の商工会関係者らの期待と不安をまとめた。

周辺住民を対象としたプレオープンには買い物客が続々訪れた=23日午後、北中城村・イオンモール沖縄ライカム

イオンモールが九州で運営するショッピングモール(売場面積上位)

周辺住民を対象としたプレオープンには買い物客が続々訪れた=23日午後、北中城村・イオンモール沖縄ライカム イオンモールが九州で運営するショッピングモール(売場面積上位)

 りゅうぎん総合研究所の久高豊常務は「消費者にとっては買い物の選択肢が増え、消費喚起につながり県経済全体としてはプラスになる。娯楽施設としても充実しており、観光客の増加も期待できる」とする。

 「観光客を東海岸に呼び込むきっかけにもなる」とも説明。「沖縄市の泡瀬漁港や、うるま市の離島など中部圏域にも魅力ある観光資源は多い」と指摘し、イオンライカムとセットにした観光ルートを開発し、誘客につなげることで「西海岸だけでなく、東海岸も活性化すれば全体の観光客数の押し上げにもなる」と提案した。

 おきぎん経済研究所の出村郁雄社長は「巨大な商業施設の出現は、南部圏域に偏在する県経済の構造バランスを大きく変える可能性がある」と指摘する。「中部地域でも交流人口が増え、経済のパイが拡大する」と県経済に好影響を与えると見通す。

 「施設内物流を一括受注したヤマト運輸の動きも注目だ」と強調。「物流の効率化で店内混雑解消のほか、購入した商品を空港やホテルで受け取れるサービスは今後のモデルケースになる」と述べた。

 東京商工リサーチ沖縄支店の友利政人情報部長は「空洞化が著しかった沖縄市や北中城村にとっては、再び注目を浴びるきっかけになる」と話す。一方で「既存の商業施設への影響は避けられない。新規のテナントがライカムを足掛かりに店舗網を拡大すれば、競争が激化する可能性もある」と分析する。

 従来の商業施設と比べて規模が大きく、「リゾート型」というコンセプトも異なる。人口集積も期待できるとするが「初めての取り組みが多く、ふたを開けてみなければ分からない面もある。米軍施設に隣接しており、どこまで開発エリアを広げられるかという課題もある」と指摘する。

 帝国データバンク沖縄支店の内野順徳支店長は「ライカムはリゾート型モールの運営ノウハウを蓄積し、他エリアに展開するためのステップと位置付けられる」とみる。

 成否の鍵は渋滞緩和や利便性など「交通アクセス」と指摘。観光のトップシーズンを終えた秋ごろには「成果や方向性が見えてくるのではないか」としている。