【ウォード麗奈通信員】毎年、読谷村文化センター鳳ホールで開催される「ゆかる日 まさる日 さんしんの日」の3月4日、今年もロンドン沖縄三線会のメンバー5人が、スカイプ中継で参加した。

スカイプ中継でさんしんの日の演奏に参加したロンドン沖縄三線会のメンバー=3月、ロンドン

 野村流古典音楽保存会師範のロビン・トンプソン氏のロンドン、イーリングの自宅から、ロンドン時間、同日午前11時に参加した。

 演奏した曲は、合奏される「かぎやで風」のほか、八重山の古典民謡の代表的な祝歌「赤馬節」。今回演奏した「赤馬節」は、現在八重山で歌われているものとはかなり違い、150年前に現存していた曲を復元させたものだった。

 現在、沖縄の音楽に関する本を執筆中のトンプソン氏は「琉球古典音楽の野村流で使われている工工四という楽譜は、1870年、最後の琉球国王尚泰王の命令で、野村安趙らが作った、いわゆる『欽定工工四』。だが、その中に含まれている曲のほとんどは現在流布している工工四の中に収録されている」と説明。

 しかし「収録されていない曲も数曲あり、それらの曲は皆野村流から消えており、廃曲になっている。廃曲になった曲の大部分は本来八重山の曲であり、その一つが『赤馬節』」と話す。その関連の研究の一環として、廃曲の復元を試みているという。

 今回トンプソン氏によって復元された首里系の「赤馬節」は、約150年の時を経て、イギリスから沖縄へ流れた。参加メンバーの一人で、栄マクドウェル仲宗根さん(浦添市出身)は「9時間の時差を飛び越えて、スカイプ中継で沖縄とつながることができて面白かった。後日、ラジオを聴いてくれた八重山の古典仲間からも『良かった』とメールを頂いてうれしかった」と感想を述べた。