2017年(平成29年) 11月22日

大弦小弦

[大弦小弦]眞子さまが小室圭さんと並んで会見した。と、書き出した文からして・・・

 眞子さまが小室圭さんと並んで会見した。と、書き出した文からして、お二人の敬称が違う。結婚すると今度は小室眞子さんになる。幸せな門出に、身分制度の困難と不自然さが付いて回る

▼眞子さまは「幼い頃より、結婚するときは皇族を離れるときという意識を持ってきた」と語った。ずっと「身分」と向き合ってきた境遇を思う。今後初めて戸籍のある国民になり、選挙権も手にする

▼一方の小室さんは「内親王様をお迎えすることは非常に責任が重い」と緊張の面持ち。愛する人とのデートもままならない。精神的重圧も大きいだろう。若い二人が、皇室のルールや周囲の期待に沿って懸命に振る舞っているように映る

▼今回のケースとは逆に、男性皇族は結婚しても一般人にはなれない。昨年亡くなった三笠宮さまは敗戦直後、新たな天皇制の設計に当たって「鉄鎖につながれた奴隷と化す」と懸念し、せめて譲位の自由を、と求めた

▼結婚を機に、また女性皇族が皇室に残る女性宮家の創設が議論になりそうだ。賛成派は皇族の数を保つと言い、反対派は男系天皇を守れと主張する

▼どちらも皇室という制度の話ばかり。中にいる生身の人々に、男女関係なく保障されるべき権利を無視している。私たちは観客席に座ったまま、結婚をイベントとして消費するだけでいいだろうか。(阿部岳)

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