沖縄県土木建築部の伊禮年男土木整備統括監は1日、名護市辺野古の新基地建設に伴う海底ボーリング調査で設置されたブイ(浮標)やフロート(浮具)について、埋め立て本体工事に入る前に全て撤去する必要があるという考えを明らかにした。重しとして沈めたコンクリート製の大型ブロックも含まれる。本体工事でブイやフロートが必要なら沖縄防衛局が工事の変更を申請し、翁長雄志知事の承認を受ける必要があるとしている。

臨時制限区域を示すフロートの内側で作業が進むボーリング調査=4月28日、名護市辺野古沖

 県がブイやフロートについて「一時撤去」や「再承認」の考えを示すのは初めて。伊禮統括監は同日、市民団体「基地の県内移設に反対する県民会議」の要請の際、明らかにした。

 防衛局が県の考えに従った場合、今夏にも想定される工事着手が遅れる可能性がある。

 県関係者によると一時撤去は、知事ら県三役に説明、了承を得ており今後、弁護士らと法的な詰めの作業に入る。知事はこれまで新基地建設について「あらゆる手法」で造らせないという考えを示している。

 防衛局はこれまで県に対しブイやフロートはボーリング調査のために設置したとし「必要がなくなれば撤去する」と説明してきた。県は調査目的だけの設置なら手続き上問題ないとするが、撤去しないまま本体工事に着手すれば、埋め立て承認時に付けた留意事項に抵触するとみている。

 留意事項は、工事の着手前に、防衛局が県と協議するよう規定。県はブイやフロートの設置も工事の一環と位置付け、協議を経ずに設置することは認められないという見解だ。

 その上で、ブイやフロートを再設置する場合、海岸防災課の赤崎勉課長は「(埋め立て申請の記載内容と)異なる形で設置するなら変更申請が必要」と説明。公有水面埋立法13条に基づく設計概要の変更に該当し、知事の承認を受ける必要があるという。防衛局は申請で「工事施工区域を明示するため浮標灯を設置する」と明記。数珠つなぎになったフロートは記載がないため、県は施工区域の明示以外やフロート設置に変更申請の提出を求める考えだ。