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  • 歯が生え替わる6~12歳頃から始める小児矯正が注目されている
  • 床矯正は器具が目立たず自分で取り外し可。安く完了できる人も
  • 矯正歯科医「早期のうちに歯並びを改善しても経過観察は必要」

 歯をワイヤなどの金具で固定し、歯並びを良くしていく歯科矯正。永久歯が生えそろってからの治療が一般的だが、近年は乳歯から永久歯に生え替わる時期の6~12歳頃から始める「小児(前期)矯正」が注目されている。永久歯がバランスよく生えるスペースをつくるため、目立ちにくい歯の裏側から矯正する装置や、取り外し可能な器具を使用するなど、選択肢も広がる。顎(あご)の骨が軟らかいうちに治療するため、大人に比べて痛みも軽減できるという。(豊田善史)

■県内でも治療

 豊見城市内の女児(10)は、9歳の時に器具の取り外しが可能で矯正が目立たない「床(しょう)矯正」を始めた。母親(40)は「自分で外してしまうことも多く、効果が出るまで遅かったが、今では歯並びがきれいになってきている」と満足げ。

 小児矯正は歯科医とのカウンセリングから始まる。歯並びや顎の骨の状態をエックス線撮影し、かみ合わせる力や全体のバランスを考慮しながら矯正法を決める。「床矯正」のほか、奥歯を金具で固定して歯の裏側から矯正する「拡大装置」、永久歯に生え替わった後、歯の表面に器具を装着して並びを治していく一般矯正などの方法がある。

 モリヤデンタルオフィス(豊見城市)の森谷良孝院長は、「床矯正」は1日14時間装着すれば効果があり、自分でも取り外しが可能と紹介。治療費は各歯科医院で異なるが、上下で30万円以下で収まる場合もあるという。「前歯4本が生えた時が治療する最適なタイミング」と森谷院長。

 ワイヤの付いた入れ歯のような器具で、少しずつ顎の骨の一部の歯槽骨を広げていく。必要に応じて自分でも外せるという利便性もある半面、子どもの場合はしっかり装着しているか注意が必要。「歯並びが悪くなった原因を解決することも必要で、姿勢や頬づえなどの悪習慣の改善も重要」と指摘する。県内では16の歯科医院が床矯正研究会に会員登録している。

 「拡大装置」は奥歯に金属製のバンドを固定し、裏からワイヤの弾力で歯列に力を与えながら歯槽骨を押し広げる。装置は歯の裏に装着するため目立ちにくい。

■慎重な選択を

 小児矯正の場合、早い段階で計画を立てることで、手術の回避や、状態がひどくなる前の処置ができる。費用は歯の状態にもよるが、保険が適用されない自由診療のため30~100万円が一般的で、60万~100万円程度かかるとされる永久歯が生えそろってからの一般矯正に比べ、結果的に安価で矯正が完了する可能性は高い。

 アドベンチストメディカルセンター(西原町)の宮本潔人矯正歯科医は、矯正は歯並びを見るだけでなく「鼻や口、顎など体全体のバランスをみて治療計画を立てることが重要」と指摘する。

 また、治療に入る前には骨の成長を予測していく分析が不可欠だ。

 前期矯正は、体の成長時期の予測がしづらいため、永久歯が生えそろったあと、再度矯正が必要となることもある。宮本医師は「早期のうちに歯並びを改善しても経過観察は必要」とする。

 永久歯が生えて確実に矯正するか、早期に計画をたて、目立たない方法で体に負担をかけず経過をみながらか、早い段階でどのように治療したいのかをよく相談した上で「納得のいく矯正を選択すべきだ」と強調した。