沖縄県南風原町出身で、静岡県浜松市で胸部外科の開業医だった故赤嶺安貞さん=享年80=の遺族が6日、町役場に城間俊安町育英会会長(町長)を訪ね、1千万円を寄付した。赤嶺さんは村育英会(当時)の資金貸与で弘前大学医学部を卒業するなど7年ほど支援を受けた。同会は、氏の名前を冠した人材育成基金を近く設置する。

寄付金1千万円を受け取る南風原町育英会の城間俊安会長(左)と、寄贈した赤嶺孝子さん(中央)、孝子さんの妹の狩俣信子さん=6日、同町役場

故赤嶺安貞さん

寄付金1千万円を受け取る南風原町育英会の城間俊安会長(左)と、寄贈した赤嶺孝子さん(中央)、孝子さんの妹の狩俣信子さん=6日、同町役場 故赤嶺安貞さん

 町によると、安貞さんは1957年から月額17ドルほどの支援を受けた。生前から同会への寄付を考えていたが、急に体調を崩し今年3月亡くなった。妻の孝子さん(78)らが、故人の遺志をくんで寄付を決めた。

 贈呈式で孝子さんは「貧乏で大変苦しいころに、支援をいただいて無事大学を卒業できた。出身の南風原町の後輩のため、資金を使ってほしい」とあいさつ。城間会長は「町の人材育成に役立てたい」と感謝した。具体的な運用法などを決定する。

 贈呈式に同席した同級生らによると、ビー玉遊びも勝つまで続ける根気強さがあり、首里高校まで歩きながら英単語を覚えるなど勉強熱心だった。那覇市出身の孝子さんは「開業医で信頼を築き、『最後の脈は赤嶺先生に取ってほしい』と話す方もいた。まじめな人だった」と振り返った。