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  • 宮里酒造所は泡盛の支持を県外に広げるため15年研究を重ねてきた
  • 魚に合う銘柄を発売し、首都圏のすし店や割烹でも使われるように
  • 県内向けに「春雨GRB15」を開発。泡盛と食事の文化普及を図る

 宮里酒造所(那覇市、宮里徹社長)は、食材や調理方法に対応する泡盛銘柄のバリエーションを増やし、食事を引き立たせる銘柄や飲み方を提案している。魚を多く使う和食との相性にこだわった「和乃春雨」をはじめ、洋食、中華など料理の特徴に合わせ、麹(こうじ)の仕込み方などを工夫し、香りや甘みなどの味わいを調整している。これまで県外展開が主体だったが、沖縄県内での本格的な普及に取り組む考えだ。(長浜真吾)

食材や調理方法に合う泡盛を提案している宮里酒造所の宮里徹社長(右)らスタッフ=那覇市、同酒造所

 二代目の宮里社長は泡盛が蒸留酒として長い歴史を持つにもかかわらず、県外で支持が広がらない状況を打破したいと考えていた。普及には料理との相性が重要だと考え、食材が新鮮で種類が豊富な江戸前ずしをターゲットに、約15年前から研究を重ねてきた。

 複数の麹の仕込み方を駆使し、銘柄「春雨」のバリエーションを充実。2008年、魚のうまみを引き出す「和乃春雨」(アルコール15度)を商品化し、首都圏のすし店や割烹(かっぽう)でも使われるようになった。同時期、肉中心で脂が多い洋食に合う「春雨ゴールド」(同30度)も発売した。

 今年、県内普及に向けた第一弾として、幅広いジャンルに相性の良い「春雨GRB15」(同15度)を開発。GRBはもろみを低温で長時間発酵させ、独特の甘みと香りに調整。氷や水で割らないなど飲み方にもこだわる。

 今月中旬にGRB15と中華料理を楽しむイベントをANAクラウンプラザホテル沖縄ハーバービュー(那覇市)で企画、予約で満席になるほど盛況という。8月に洋食、10月には和食とのコラボも予定されている。

 宮里社長は「料理との相性を意識し、今後も銘柄を増やしたい。食材の良さを引き出す飲み方も紹介し、泡盛と食事を楽しむ文化を家庭の食卓にも広げたい」と強調。「泡盛の魅力を再認識してもらうきっかけとして、消費拡大につなげたい」と話している。

 問い合わせは同酒造所、電話098(857)3065。