沖縄県の翁長雄志知事が11日に上京し、県が17年ぶりに刷新した日米地位協定の改定要請書を日米両政府へ提出することが分かった。外務、防衛両省のほか在日米国大使館を訪れ、基地外で事件・事故が発生した際の日本側捜査権など新たな要求項目を提示する。

名護市安部の浅瀬で大破した米軍オスプレイ=2016年12月

 県はこれまで日米両政府に対し、協定の抜本改正を繰り返し求めてきたが一度も実現していない。元米海兵隊員で軍属の男による女性暴行殺害事件やオスプレイ墜落など米軍基地に起因する事件・事故が相次ぐ中、改めて協定の問題点と本格的な改定の必要性を訴える狙いがある。

 新たな改定項目では、昨年12月に名護市安部の海岸へオスプレイが墜落した際に日本側が事実上調査できなかった経緯を踏まえ、米軍施設外の事件・事故での日本側による捜査や差し押さえの権利を求める。

 第1条関係では米軍構成員と軍属、家族の総数などの提供を要求。密室性の高い日米合同委員会では第25条関係で、周辺住民に影響を及ぼす事項を協議する場合は関係自治体の意見を聞き、意向を尊重するよう明記することも求めている。

 また、県は7日、県と基地を抱える市町村でつくる県軍用地転用促進・基地問題協議会(軍転協)の幹事会に新改定書を提示した。10月にも開く総会を経て、軍転協の新たな改定項目になる見通しだ。

 県は今年4月に新たな改定案をまとめ、県内市町村から上がった意見を踏まえ新たな改定項目を策定した。