翁長雄志知事は9日午前、中谷元・防衛相と沖縄県庁で会談した。米軍普天間飛行場返還に伴う名護市辺野古の新基地建設について、翁長知事は県内世論の反発を取り上げ、「建設は不可能である。沖縄県として絶対に反対したい」と述べ、辺野古が唯一の解決策という固定観念から脱し、建設中止を決断するよう求めた。

会談をする翁長雄志知事(右)と中谷元・防衛相=9日午前11時22分、県庁

 中谷氏は普天間の固定化回避は政府と国の共通認識で、その上で抑止力を維持するには「辺野古移設が唯一の解決策と確信している」と従来の方針を繰り返した。また、南西地域の島しょ防衛強化のため、宮古島市や石垣市への自衛隊警備部隊の配備を具体化させる考えを伝えた。

 中谷氏は沖縄の地理的優位性を説明するため、中国の南西海域での活動が活発化し、空自の緊急発進(スクランブル)が4年間で5倍近くに増えた状況などをデータで示した。

 翁長氏は就任後に会談を求めたが、中谷氏が「話し合っても溝が深くなるだけ」などと発言してきたことに「高飛車に聞こえた。沖縄県民の寄り添い、理解をいただくという方針とはほど遠い」と不快感を示した。

 普天間問題では、戦後、米軍が銃剣とブルドーザーで強制接収した土地に基地を造った経緯を説明。「自ら奪い、老朽化し、世界一危険になったから、辺野古に新基地を造る。嫌なら代替案を沖縄側が出せという考え方のどこに自由と民主主義、人権という価値観を共有する米国との約束を実現する資格が(日本には)あるのか」と語った。