【郷田まみ通信員】仲宗根グラシエラさん(28)は県系の3世。幼少期から歌が大好きで、沖縄県人連合会や日本語学校をはじめとするアルゼンチン日系社会の歌の大会やイベントに数多く出場してきた。

コンサートで熱唱する仲宗根グラシエラさん=4月25日、ブエノスアイレスのパセオ・ラ・プラサ劇場

 2011年の第5回世界ウチナーンチュ大会にアルゼンチン日系代表として選ばれ、開催地沖縄でタンゴとアルゼンチンのフォルクローレを披露した。また、同時期に開催されたNHKのど自慢沖縄予選に出演し、予選を突破。翌年のど自慢チャンピオン大会に出場し、優秀賞を受賞している。

 13年には、アルゼンチンで上映されたガスパル・シェウエル監督の映画作品『SAMURAI』に出演するなど、女優としての才能も発揮している。

 そんな仲宗根さんの初のソロ・ショーが4月25日、ブエノスアイレスのパセオ・ラ・プラサ劇場で開催された。小さいころから思い描いていた夢の実現。アルゼンチンと日本の二つの文化を継承する仲宗根さんのショーは、タンゴ、ポップミュージック、演歌、沖縄音楽とさまざまなジャンルを幅広く網羅したものだった。

 そのたびに舞台装飾や衣装替えがあるなど豪華絢爛(けんらん)なショーとなった。沖縄の歌では『花』『忘れてはいけないもの』『てぃんさぐぬ花』『安里屋ユンタ』『ダイナミック琉球』を熱唱し、アルゼンチンで琉球民謡を中心に演奏活動を行う名護ディエゴさんの三線とともに会場を魅了した。

 舞台にはアルゼンチンの琉球国祭り太鼓グループも登場し、仲宗根さんがBEGINの『笑顔のまんま』を熱唱する間も踊りで熱くサポートした。

 440人収容の劇場内はほぼ満席となった。アルゼンチンの日系社会では「超」がつく有名な歌手。子供たちの歌の教育にも熱心に携わっている仲宗根さんの歌を通して、日本とアルゼンチンの懸け橋となる彼女の今後の活躍が楽しみである。