乱獲などにより減少が続いているシラヒゲウニの生息数が危機的水準に陥っている。沖縄県水産海洋技術センターが8月に恩納村で実施した生態調査では、約1万5千平方メートルの海域(沖縄セルラースタジアム那覇のグラウンドとほぼ同じ広さ)で見つかったウニはわずか8匹だった。2005年以降、県内の一部漁協では自主規制による禁漁が続いているが、生息数の減少に歯止めがかからないため解禁のめどは立たないまま。種苗放流なども成果を上げていない。同センターは「現状のままでは資源回復は極めて困難」とし、受精・産卵率を高める新たな実証実験に乗り出す。

シラヒゲウニ(資料写真)

シラヒゲウニ(資料写真)

 恩納村では4地点を調査。そのうち屋嘉田潟原(かたばる)では1978年にも同様の調査を行っており、当時は172匹のウニが見つかっていた。ことし8月の調査で発見できたウニの数は4匹にとどまっている。

 シラヒゲウニはかつて勝連町(当時)や恩納村、今帰仁村のほか久米島、宮古島などを産地とし、夏場の県産海産物として県民に好まれてきた。だが、同センターによると漁獲量は75年の2200トンをピークに減少を続け、2000年代からは50トン前後で推移。12年以降は5トン未満となっている。

 長期にわたって数量が減少している原因には、乱獲や農地からの赤土流出などの人的要因があるとみられる。調査した研究員は「個体数が減って生息の密度が下がり、ウニの受精、産卵が困難になったことも減少に拍車を掛けている」と分析している。

 このため県水産海洋技術センターは、幼ウニを集めてケージ(かご)で飼育し、受精、産卵率を高める実証実験を10月から始める。(政経部・久高愛)