「集会」とは、多くの人が共通の目的をもって、ある場所に集まること。時に権力側によって制限の対象ともなってきた。明治政府は1880年、自由民権運動を弾圧するため集会条例を制定。それは1941年の治安維持法にも継がれた

 ▼歴史を知ると、集会を催し、それに参加することは民主主義において重要な権利だと分かる。戦後は、日本国憲法第21条に集会の自由が明記されている

 ▼その集会が、近ごろ国会周辺で繰り返し開かれる。特定秘密保護法の反対集会や反原発集会は年をまたいで複数回。今月も、残業代ゼロ法案と呼ばれる労働法改正への抗議集会や憲法集会など。共通するのは安倍政権に異論を唱える集まりということ

 ▼どれも大都市では珍しく万余の人出が特徴だ。2007年第1次内閣の発足と共に安倍首相が唱えた「戦後レジームからの脱却」の実態が、この間はっきり見えてきたことと無関係ではないだろう

 ▼憲法、教育、安全保障など、戦後に形作られてきたこの国の体制を脱却するとは、戦前に回帰することだったのか-。近年の集会には、国民の、そんな危惧が感じられる

 ▼県民大会という手法で、時の政権に度々抗議の声を上げてきた沖縄でも集会の頻度は増している。きょう那覇市内では、今年幾度目かの「反辺野古集会」が開かれる。(黒島美奈子)