【東京】翁長雄志知事は20日、都内の日本記者クラブと日本外国特派員協会で会見し「名護市辺野古の新基地を絶対に造らせない。政府は工事を中断して話し合いを」と述べ、沖縄の民意を無視して建設作業を強行する政府を批判した。27日の訪米では「新基地建設問題は米国も当事者」ということを訴え、米側に再考を求める考えを示した。知事が海外メディア向けに会見するのは初めてで、訪米を前に沖縄の基地問題の理不尽さを国内外のメディアを通じて訴えた。

日本外国特派員協会で行われた翁長雄志知事の記者会見。右は会場に掲示された沖縄タイムスの紙面=20日午後、東京・有楽町

日本外国特派員協会で行われた翁長雄志知事の記者会見。右は会場に掲示された沖縄タイムスの紙面=20日午後、東京・有楽町

 翁長氏は、政府が「普天間飛行場の危険性除去」を新基地建設の原点と位置付けることに「戦後の米軍による土地の強制接収が原点」と反論、新基地建設反対の正当性を主張した。辺野古の作業についても歴史を踏まえ「海上での銃剣とブルドーザーでの基地建設の様相」と厳しく指摘。「自国民の自由や平等、人権、民主主義を守れない国がどうして世界の国々と価値観を共感できるのか大変不思議」と政府の対応を疑問視した。

 訪米では「絶対に造らせないことを米国に伝えたい」と強調。辺野古移設が頓挫した場合「日米同盟に大きなひびが入り、破綻する」と警鐘を鳴らし、「日米同盟はもっと品格のあるものでないといけない」とも述べ、安定した日米安保体制の維持のために、沖縄の声に耳を傾けるべきだと訴えた。

 仲井真弘多前知事による辺野古沿岸部の埋め立て承認については「取り消しか撤回など知事の権限を有効に使う」と強調した。

 会見では、米国での面談相手の詳細や建設阻止の具体的な手法を確認する質問に「できないのにやるのかという(上から)目線を感じる」と批判し、本土の沖縄への視線が、新基地建設を進める政府と重なると不快感を示した。会見は質疑応答を含みそれぞれ約1時間。日本記者クラブには計238人、外国特派員協会には海外20カ国を含む141人の報道陣が詰め掛け、関心の高さを示した。