9秒でまるわかり!

  • 沖縄市のひき逃げ事件で米少佐を「公務外」と判断、起訴の見通し
  • 「公務中」の場合、米国に第1次裁判権があり日本は起訴できない
  • 「通勤は公務中」だが少佐は事故後、複数の場所に立ち寄っていた

 沖縄市の県道で昨年12月、無職男性(67)がひき逃げされた事件で、沖縄県警は21日、在沖米海兵隊キャンプ・コートニー所属の少佐ジョン・アン容疑者(41)を自動車運転処罰法違反(過失致傷)と道交法違反(救護義務違反、事故不申告)の容疑で那覇地検に書類送致した。関係者によると、日米当局が水面下で協議した結果、「公務外」とする判断で決着し、少佐は起訴される見通しだ。

今回想定される司法手続きの流れ(青色部分)

 事件は昨年12月4日早朝、沖縄市美里の県道75号で発生。少佐は当時、自宅のある牧港補給地区(キャンプ・キンザー)からの出勤途中だったが、事故を起こした後は知人宅など複数の場所へ立ち寄っていた。

 起訴の可否判断は事件時に「公務中」だったかどうかが焦点。県警の調べに「怖くなって逃げた」と容疑を認めているという。

 日米地位協定17条は容疑者が「公務中」の場合、第1次裁判権は米国にあるとし、米側が裁判権を放棄しない限り、日本側は起訴できない。「公務外」の場合は日本が第1次裁判権を持つ。

 1956年の日米合同委員会合意は、米軍人・軍属が住居・宿舎と勤務地を往復する行為は「公務」と規定。だが、勤務先以外の別の所へ「寄り道」した場合は、「個々のケースごとに考究する」と日米間で確認されている。

 関係者によると、日米当局はこれまでに、少佐の行動について水面下で協議。「公務外」とすることで決着したという。起訴後、日本側に身柄が引き渡される。

 送検容疑は昨年12月4日午前5時ごろ、県道75号を胡屋交差点方面からうるま市方面へ進行中、前方を走るミニバイクに接触し転倒させたが、運転手の男性を救護せず立ち去った疑い。男性は当時、意識不明の重体だったが、現在は回復に向かっているという。

 事件直後、破損したサイドミラーが現場で見つかり、県警は事件・事故の両面から捜査。同型ミラーを欠損した少佐の車を特定した。任意で車両を押収し鑑定を進めながら、参考人聴取や防犯カメラの解析など裏付け捜査を進めていた。