昨年11月、ハブに左足をかまれ、沖縄県立中部病院に救急搬送されたうるま市の男性(42)に対し、ハブ抗毒素血清の投与が遅れるという医療過誤があったことが20日までに分かった。県側は「血清投与が遅れた」と過失を認めている。男性は足の筋肉の一部が壊死(えし)、補助器具なしでは歩行不能になったと主張している。

(資料写真)県立中部病院

 男性が県に医療費や後遺障害慰謝料など約3400万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が19日、那覇地裁(森鍵一裁判長)であり、県側は血清投与の遅れの過失を一部認めつつも、「歩行不能にはなっていない」と反論。請求の棄却を求めた。

 訴状によると、男性は同年11月26日午後10時15分ごろ、自宅でハブにかまれ、県立中部病院に搬送された。病院側にハブにかまれたことを伝えたものの、医師は搬送から8時間以上経過してもハブ抗毒素血清を投与しなかったとされる。

 翌27日午前7時44分、医師はハブによる傷と判断し、血清を投与した。男性は治療の遅れで、血清の効果が得られず足の筋肉の一部が壊死。病院は手術を繰り返したものの、男性は左足関節の屈折ができなくなり、補助器具なしでは歩行不能になったとされる。

 県側の担当者は「傷がハブかどうか確証が得られず、副作用のリスクから血清投与が遅れた」と説明した。