【森田のりえ通信員】カリフォルニア州ガーディナ市在住の呉屋君子さん(73)=宜野湾市佐真下出身=が、日系市民協会ロサンゼルス支部と南加日系婦人会が選ぶ2015年ウーメン・オブ・ザ・イヤーに輝いた。日系コミュニティーで顕著な活動をした女性リーダーを表彰するもの。3日、ロサンゼルス郊外モンテベロのクワイエット・キャノンで表彰式が行われた。

米南加ウーメン・オブ・ザ・イヤーに選ばれた呉屋君子さん

 呉屋さんは1歳の時、戦争で両親を亡くし、叔父夫婦に育てられた。普天間高校卒業後、ハワイ在住のいとこの勧めでハワイ大学付属カピオラニ・テクニカル・カレッジに留学。卒業後、幼なじみの呉屋茂夫氏と結婚し、1970年に南カリフォルニアに移住して1男3女をもうけた。

 86年から25年間日本語学園教師として勤務。多感な高校生を受け持ち、命の尊さを実感してもらう手だてとして高齢者ホームを慰問し、折り紙や唱歌、バザーなどの手伝いを通して実践学習を行った。 2002年、沖縄県主催のジュニア・スタディ・ツアーに全米から選出された沖縄系の高校生7人を引率して沖縄を訪問。そこで各国代表24人の高校生たちに沖縄の歴史、文化、平和のための学習など習得させ、母県との絆を強め、人材育成に貢献した。

 04年、会員の高齢化により休止状態だった北米沖縄県人婦人部を復活させ部長に就任。料理教室、クラフト・クラス、1日バス旅行などを企画し、婦人部の活性化に取り組み、現在は約200人の会員を誇っている。

 教師を退職した半年後の11年、北米沖縄県人会創立103年目にして初の女性会長に就任。同年に起きた東日本大震災で、ハワイ沖縄2世から援助金が送られてきたのをきっかけに県人会義援金募集を立ち上げ、総額2万4039ドルの寄付が集まり、総領事を通して日本赤十字へ送金した。

 12年には、日本政府と沖縄県主催の「日本復帰40周年記念式典」に招待され、元野田佳彦首相や前仲井真弘多県知事、各国の沖縄県人会長とも会見。母校の嘉数小学校で6年生を対象に、戦後の不自由な暮らしやアメリカのシリコン・バレーのIT産業などについて講演し好評を博した。

 呉屋さんは「沖縄県人会は、ふるさとの心を共有できる憩いの場」とし、「ボランティア活動を通してもり立てていきたい。社会的な活動ができるのも夫の理解があったから」と受賞を喜んでいた。