ナミヤ雑貨店を基点にさまざまな人生が交差する不思議で温かな物語。

「ナミヤ雑貨店の奇蹟」の一場面

 2012年、強盗の果てに空き家に逃げ込んだ3人の少年たちの前にシャッターの隙間から1通の手紙が差し込まれた。なんと差出人は1980年に生きる人物。その空き家は昔雑貨店で店主は町の人々の悩みの相談相手でもあったのだ。テストで100点を取るこつは掲示板に、深刻な相談へのアドバイスはそっと牛乳箱へと入れられた。

 今も昔も、ひとは行く道を探しあぐねて悩みもがくものだ。たとえ途中で「間違った!」と思ったとしても、懸命に行動した経験が無駄になる事はない。奇跡の風はそんな人の前に吹くものだと思う。

 店主浪矢(西田敏行)が突き放さなかったその手がまた新たな小さな奇跡をもたらす。(スターシアターズ・榮慶子)

 ◇23日からシネマQで上映予定