「レジでピッ!」から沖縄の犬猫殺処分をゼロへ―。ペットショップを運営するオム・ファム(北谷町、中村毅社長)が8月から店頭レジで会計時、商品と一緒にバーコード付きカードを提示するだけで、行き場のない犬猫の里親探しや去勢・避妊手術などに20円募金できる活動を始めた。まずは同社運営のペットボックス那覇店、北谷店など3店舗を皮切りに、今後はコンビニエンスストアなど他業種にもカード設置の協力を求め、県内に“ピッと募金”の輪を広げたい考えだ。(社会部・篠原知恵)

レジでピッ!と20円募金の流れ

商品と一緒に提示するカード。バーコードはPOSレジのある店舗なら共通で読み取れる

レジでピッ!と20円募金の流れ 商品と一緒に提示するカード。バーコードはPOSレジのある店舗なら共通で読み取れる

 カードは8月3日から設置。今月21日までに1149件2万2954円が集まった。「想像以上」と同社の山城尚司部長は話す。

 買い物客からすれば会計時にレジ横にあるバーコード付きのカードを手にとって提示し、商品代金と合わせて20円の募金分を精算するだけ。レシートには「ペットリボン基金¥20」と印字される。

 集めた募金は同基金にいったん集約後、動物愛護団体などに寄付。飼い主のいない犬猫の里親探しや去勢避妊手術など、命を救う活動に充てられる。将来は、一時的に犬猫を預かるシェルターの維持管理費用への活用も検討する。

 昨年度、沖縄では1532匹の犬猫が殺処分された。この5年で4分の1程度に減り全国ワースト10は脱したが、1日に約4匹が処分されている計算だ。県の施設に収容される中には、飼い主が直接持ち込む犬猫も年に200匹以上いる。

 「さかのぼれば(殺処分の)スタートは私たちかも。正直わだかまりはある」。同社の宮良さつき常務取締役は吐露する。動物の命を扱う立場として、幸せな最期を迎えるペットを1匹でも増やしたいと願う。

 これまで同社の店舗前にも数百匹の犬猫などが置き去りにされ、そのたびに里親を探してきた。自社で販売する犬猫にはしつけや健康管理を徹底し、飼い主が「飼えなくなる」要因を取り除こうと励む。

 2025年までに殺処分をゼロにする目標を掲げる同社。宮良取締役は「『ピッと募金』は一つのアイデア。命をつなげるためにぜひ協力をお願いしたい」と語った。カード設置協力など問い合わせは事務局、電話098(989)0090。