埼玉、群馬両県の系列総菜店の客が相次いで腸管出血性大腸菌O157に感染した集団食中毒。総菜を大皿から取り分けるためのトングが原因となった可能性が指摘されている中、沖縄県内の飲食店やスーパーでは、トングの交換ペースを早めるなど衛生管理の徹底を再確認し、チェック体制を強化している。県は23日までに各保健所を通して、医療機関に対する情報提供や食品事業者に対する注意喚起を促した。(社会部・吉川毅、石川亮太)

野菜を取り分けるトング。衛生面で対策を強化する店が増えている=20日、那覇市内の飲食店

 イオン琉球では14日から、売り場で使用するトングを1時間ごとに洗浄し、消毒済みと交換。野菜炒めや酢豚などの量り売り総菜は、あらかじめパックに詰めて販売するよう対応している。

 同社広報によると、今回の問題発生以前から従業員の手洗いやアルコール消毒を徹底し、作業用手袋は作業1工程ごとに替えるほか、調理器具や備品は1時間ごとに洗浄・消毒する。従業員の体調を毎日チェックリストで管理し、腸内検査の月1回実施(食品関係は全従業員)など衛生管理の徹底に取り組んでいるという。

 サンエーでも、トングを約1時間で洗浄交換している。広報担当者によると、今後は使用するトングを増やし、使い回しを防止する方針だ。

 生肉や野菜、総菜などをトングを使って大皿から取り分けるバイキング形式を取る那覇市の焼き肉店では、以前から大皿に盛られた食品に客の手が触れることを防ぐため、通常より長めのものを配置。皿の中にトングの取っ手部分が入っていないか、従業員が随時チェックしている。

 女性店長は「今回の問題を受け、トングを使い回ししていないかなどチェックする体制を強化した。店にはトングが300個以上あるので随時交換している」と説明した。

 焼き肉を食べていた豊見城市の国吉史浩さん(32)は「飲食店でもスーパーでも衛生管理を徹底している店だと安心して利用できる。私たち利用者もトングの使い方を注意しないといけない」と話した。