-「大型MICE施設」という言葉を聞くけど、MICEって何のこと?

大型MICE施設の完成イメージ図(県提供)

大型MICE施設の完成イメージ図(県提供)

 「四つの英単語の頭文字を取ったもので、マイスと読むよ。Mはミーティング。企業が開く会議のことで、例えば支店長会議や海外投資家向けセミナーがMに入るよ。Iはインセンティブ。企業が企画する報奨旅行を指す。周年事業の記念旅行とか、営業成績のいい従業員を表彰するツアーもあるね。Cはコンベンションで、国際機関や学会が開く会議のこと。Eはエグジビションとイベントで、展示会や見本市のことだよ」

 -宜野湾市に沖縄コンベンションセンターがあるけど、MICEのCと関係ある?

 「当たり! 沖縄コンベンションセンターは今のところ、県内最大規模のMICE施設だよ。これまで、国際サンゴ礁シンポジウム(2004年度)、アジア学術会議(07年度)、ASEAN次官級交通政策会合(12年度)など国際的な会議の会場に選ばれている。国際会議の開催件数をみれば、MICEの受け入れ環境がどれくらい整った都市か分かるといわれていて、国際会議協会(ICCA)の発表だと沖縄は16年、全国で10位につけているんだ」

 -沖縄コンベンションセンター以外だと、どんな施設が沖縄にあるの?

 「2000年に外務省が九州・沖縄サミット(G8)を開いた名護市の万国津梁館もそうだね。それから、ホールのあるホテル、講堂のある沖縄科学技術大学院大学(OIST)、沖縄空手会館、国立劇場おきなわ、県市町村自治会館もある。県は、離島も含めてMICEを全県的に受け入れることで、経済成長の起爆剤にしようとしているよ」

 -経済効果はどれくらい?

 「MICEの経済効果は通常の観光より大きいんだって。MICEの主催者と出展者、来場者を合わせた16年の消費額を、県は209億円と見積もっている。21年には413億円、26年には722億円に増やそうとしている。そのために、千人以上が参加する大型のMICE案件を、16年の85件から21年に134件、26年に231件へ増やす計画だよ」

 -受け入れ施設は足りそう?

 「十分受け入れられるように大型MICE施設を造ろうとしている。沖縄コンベンションセンターは狭いという話になって、仲井真弘多氏が知事だった10年ごろに大展示場の構想が始まったんだ。その後に観光の視点が加わって、コンサート会場にも使える今の計画になった。建設地は与那原町と西原町にまたがるマリンタウン地区。翁長雄志知事が15年、与那原・西原町、豊見城市豊崎、那覇軍港、宜野湾市の海浜公園、浦添市の西海岸地区の5候補の中から選んだんだ」

 -候補地が決まったなら、後は工事するだけだね。

 「そう簡単には行かないみたい。請負業者は既に決まっているけど、肝心の予算のめどが立っていないんだ。県は、総事業費513億円のうち8割に国の一括交付金を充てようと考えている。でも、国はゴーサインを出していないんだよ。大都市圏ではない沖縄で本当に需要があるのか、大都市圏のMICE施設と戦えるだけのホテルや商業施設がマリンタウン周辺に来るのか、まだまだ疑問なんだって」

 -20年9月に開業予定だったよね。

 「第1段階の基本設計にもまだ一括交付金の交付が決まっていないから、開業時期を明言するのは難しいね。県は、国に引き続きお願いするしかない状況だよ。27日に始まる県議会9月定例会の代表質問でも、大型MICE施設が話題になるはずだよ」(政経部・平島夏実)