県の外郭団体の人選を見ると、“オール沖縄人事”といえる。必ずしも県内の幅広い層からの起用とはとらえがたく、翁長雄志知事を当選させた「オール沖縄」陣営への選挙功労を色濃く感じる

▼沖縄観光コンベンションビューロー会長に県内ホテル大手かりゆしグループの前CEO平良朝敬氏(60)を充てる人事案に賛否が分かれる

▼観光業界を長年リードする平良氏が観光振興で手腕を発揮する期待がある。一方、知事選で陣頭指揮を執っただけに、論功行賞という批判が出るのは当然だろう。足元のビューロー内部からも批判が挙がっている。同じく知事選を支えた金秀グループからは美里義雅氏(65)が沖縄都市モノレール社長に内定している

▼翁長氏は盟友二人を副知事に据え、政府との対立などに向き合う県政を船出した。その脈絡で考えると、適材適所はさることながら、経済界を含めて態勢を固めたい考えがあるのだろうか

▼今回の知事選は従来の組織選挙を乗り越え、辺野古に新基地を造らせないという県民の一心が翁長氏の圧勝に導いた。知事選最大の功労者は県民だ

▼埋め立て承認取り消しの判断を含め、新基地建設問題は重大な局面を迎えている。大事な時期だけに、選挙の恩義をポストで返したという疑念が生じる事態は避けるべきで、翁長知事の考えを聞きたい。(与那原良彦)