安倍晋三首相は25日、臨時国会冒頭の28日に衆院を解散する意向を表明した。共同通信の世論調査でこの時期の衆院解散に64%の有権者が反対し、解散の大義名分が問われる中、沖縄県内各地の有権者は「また選挙ですか」などとうんざり。首相が少子高齢化や北朝鮮問題を挙げて「国難突破解散」と強調したことには「ごまかし」「解散の理由にならない」との冷静な反応があった。

衆院解散を表明する安倍晋三首相の記者会見を映す街頭の大型ビジョン=25日午後6時分、那覇市牧志のてんぶす那覇前

 同日夕方、那覇市のパレットくもじ前でバスを待っていた会社員の女性(44)=西原町=は衆院解散について「なんだか中途半端なイメージ」と淡々と話した。政治に解決してほしいことは「たくさんありすぎて…」と迷いつつ「一番は、もっと子育てしやすい環境を作ってほしい」と、足早にバスへと乗り込んだ。

 「国民に何の得もない」。名護市の男性(69)は言い切った。森友・加計問題での安倍首相の対応を「言い訳にしか聞こえない。解散はそのごまかしだと思う」と推測。「解散理由をどう説明されようと納得できない」と話した。

 うるま市の女性(70)は民進党の混乱などを背景に「今なら勝てると考えているとしか思えない」とあきれ顔。消費税の増税分の使い道を変えるためとの首相の説明に「子育て支援はもっと前から取り組まないといけないこと。タイミングとして理由にはならない」と批判した。

 名護市辺野古の新基地建設に反対し、オスプレイ配備撤回を訴える宜野湾市の男性(63)は「北朝鮮のミサイルに右往左往しながら、国会の空白をつくる意味が分からない」と指摘。さらに「オスプレイ購入など防衛費を増やしながら、財源が足りないから消費税アップで少子高齢化対策するのはつじつまが合わない。まさに目くらまし解散だ」と憤った。

 なぞかけ名人として県内で活躍するケーシー高飛車さん(43)=浦添市=は「『衆院解散』とかけて、『立てこもり常習犯』と解く。その心は『また占拠(選挙)するの?』」とうんざり。さらにもう一つ「『衆院解散』を『ブラック企業』で解き、『野党側(雇う側)も変わってください』」。安倍一強政治と言われる中で「政権交代してほしいのか、野党が今以上に変わってほしいのか。受け止めはお任せします」と話した。