沖縄県教育庁が今年3月、県立高校などを対象に、日本の国土全域を別枠なしで表示する「日本全図」を各学級に掲示するよう依頼する通知を出していたことが29日、分かった。教育庁が掲示の有無を確認することもあり、学校現場からは「領土教育を重視する政権の意向が働いているのでは」と戸惑う声も出ている。

 日本全図は国土地理院の刊行で、縮尺500万分の1。国土地理院は昨年12月に「我が国の位置や領土に対する正しい理解を深めてもらうため」として、利活用を促す通知を各都道府県教育委員会に出し、文部科学省も後押ししている。

 これを受け、教育庁もA3判に印刷した地図を各学校に送付した。2年ごとに教育庁が実施する学校管理状況調査でも、掲示の有無を確認しているという。

 教育庁県立学校教育課は「沖縄が別枠で表示されていた地図と違い、正確な位置関係が分かる。国土の全体像を知ることは重要であり、他意はない」と話している。