フィリピンに移民した沖縄県出身男性と現地女性の子で、太平洋戦争の混乱で同国に取り残された日本人2世の仲地リカルドさん(83)と岸本ヤス子さん(80)が26日、初めて来沖した。那覇空港で親族や支援者から迎えられた2人は「父の故郷を訪問でき、とてもうれしい」と笑顔で語った。

親族(右)の出迎えを受け、笑顔で握手を交わすフィリピン残留2世の仲地リカルドさん(中央)=26日、那覇空港国際線旅客ターミナル(下地広也撮影)

 2人は日本財団などの支援で父親が日本人であることを証明し、6月までに日本国籍を取得。30日まで県内で親族が見つかったリカルドさんは墓参りや親族と交流する。親族が見つかっていない岸本さんは、父の出身地である名護市を訪れる予定だ。

 26日夕、リカルドさんが空港の到着口から姿を見せると、いとこの子にあたる本部町の仲地宗和さん(68)が歩み寄り「ウエルカム トゥ オキナワ」と花束を手渡した。親族約30人は口々に「おじいちゃんとそっくり」と手を取り合った。リカルドさんは会見で「温かく迎えていただき感謝します。血がつながる親戚に会えてうれしい」と喜びを語った。

 岸本さんは娘に手を引かれて沖縄の地を踏んだ。父親は行方が分からないままだ。「父を感じることができる日本を訪れることができて今はとても幸せ。親戚に会えることを強く望んでいます」と願った。

 日本財団によるとフィリピン残留2世で日本国籍を得たのは9月20日現在、202人となり、父親が県出身は45人になったという。