【ワシントン30日=福元大輔】名護市は30日夕(日本時間31日早朝)、米国内の環境や人権、平和に関する市民団体のメンバーとワークショップを開いた。名護市辺野古の新基地建設問題をどう米国民に理解してもらうかを探る取り組み。出席者から「世界の市民団体にインターネットで定期的に発信」「米国のアジア戦略で影響を受ける地域がまとまって反対の声を上げる」といった意見が出た。

名護市主催のワークショップで意見交換する参加者ら=30日、米ワシントン

 ピースアクションのディレクター、ポール・マーチンさんは、日本が米軍の駐留経費を肩代わりする「思いやり予算」の問題点を取り上げ、「米国に負担させれば、日本に基地を置くメリットがなくなり、議会が予算を通さなくなる」と軍事的合理性より、予算面で基地を撤去できるという考えを紹介した。

 女性の権利保護に取り組むステファニー・オルトレバさんは「沖縄の問題を人権の観点からリベラル派の大統領候補に問い掛けるべきだ」、内科医のマーガレット・フラワーさんは「大事なことなので絶対に取り組んでほしい。米国内でも政府は望むような形で人権や公衆衛生を考えていない。米国人が日本の領事館、大使館に抗議行動するような組織も有効」と提案した。

 退役軍人でつくるベテランズ・フォー・ピースのタラク・カウフさんは「米国は平和や環境にとって最も凶暴な国となった。帝国主義はやがて崩壊する。沖縄が70年も米国の圧力で苦しんできたことを、米国人が責任を感じないといけない。政府を動かしたい」と共感した。

 稲嶺進名護市長は写真や新聞を使って、辺野古の海上作業を紹介した。城間幹子那覇市長、石嶺傳實読谷村長、伊波篤同村議会議長が参加。稲嶺市長は「それぞれの分野で活動している人が集まった。心強く思う。目的の一つ。県民の思いが着実に広がっていくよう期待したい」と話した。