【名護】ハンセン病の歴史を伝える沖縄愛楽園交流会館が1日、開館した。国の強制隔離政策で差別・偏見にさらされてきた歴史や、入所者の暮らしなどを伝える写真や証言などが展示されている。入所者らが早速訪れ、当時のことを思い出しながら見入った。

沖縄愛楽園交流会館オープンで展示物に見入る入所者ら=1日、名護市・同会館

 1階常設展の入り口には、ハンセン病患者が強制的に社会から引き離された隔離の象徴である灰色の壁を再現。

 戦中の壕掘り作業でけがをし、手術で手の指を切り落とされたという証言や、「富国強兵」のためハンセン病を「撲滅・駆除」すべきだとの国の政策を報じた1940年の新聞記事も展示されている。

 「奪われる命」のコーナーでは、強制的に行われた断種・妊娠中絶、病気のために戸籍や名前が奪われた証言などがつづられている。

 また、不自由な手や足を助けるため工夫したボタン掛けやカンナ、さじなども展示され、入所者の暮らしを知ることができる。

 2階には、映像資料の閲覧室や交流スペースなどを設ける。開館時間は午前10時~午後5時。月曜・祝日は休館。入場無料。

 14日午後2時からは、シンポジウム「ハンセン病歴史資料館をひらく」が同会館ホールである。東京学芸大学の君塚仁彦教授を招き、基調講演やパネルディスカッションなどがある。入場無料。申し込み・問い合わせは同園自治会、電話0980(52)8115。