沖縄の料理で1番のごちそうは中味汁だと勝手に思っている。盆や正月など行事の時にしか食べられなかった特別な料理で、3日間朝昼晩と続いても飽きなかった

▼考えてみると、毎日のように豚肉を食べている。朝食にベーコン、昼はソーキそば、帰宅前に寄り道して豚バラの串焼き…。鳴き声以外は何でも食べる「豚肉消費王国」のかがみ、と自称している

▼そんな豚肉好きにとって期待の高まる催しが来年、うるま市で開かれる。豚肉料理ナンバーワンを競う、その名も「BU-1(ブーワン)選手権」。鳴き声との語呂合わせが楽しいが、単なるイベントではない

▼終戦直後、食糧難だった故郷に「沖縄の食文化の要である豚を送ろう」と奮闘したハワイの県系移民の功績を語り継ぐ取り組みの一環だ。市内有志でつくる「海から豚がやってきた」実行委員会は、1948年に豚が沖縄に上陸した70周年記念行事と位置付ける

▼市内には豚の上陸地だった米軍のホワイトビーチがあり、養豚も盛んなことから「戦後養豚発祥の地として、自分たちがやらなければ」と同実行委員会の浜端良光事務局長

▼当たり前のように食べている沖縄の豚肉に、ハワイ移民たちの熱い思いがあったことを忘れてはならない。豚肉文化を救った先人たちへの感謝を込めて、今日は奮発してアグーを食べよう。(玉城淳)