沖縄市で昨年12月、出勤途中の米兵が起こしたとされるひき逃げ事件で、那覇地検は5日までに事件は公務外の発生と判断、書類送検されていた在沖米海兵隊キャンプ・コートニー所属の少佐(41)を同日、道交法違反(救護義務違反、事故不申告)の罪で略式起訴した。一方、自動車運転処罰法違反(過失傷害)容疑については「過失を認めるに足る証拠が不十分」とし、不起訴処分(嫌疑不十分)とした。那覇簡裁が同日付で罰金33万円の略式命令を出し、すでに支払われたという。

 日米地位協定17条によると、容疑者が「公務中」の場合、第1次裁判権を持つ米側が裁判権を放棄しない限り、日本側は起訴できない。1956年の日米合意は、米軍人・軍属が住居や宿舎と勤務地の往復行為を「公務」と規定している。

 今回、「公務外」と判断したことなどについて記者団からは質問が相次いだが、那覇地検の石島正貴次席は「事故前後の経緯など総合的に判断した」と述べるにとどめた。また、自動車運転処罰法違反の容疑を不起訴とした理由も詳細を明らかにしていない。

 事件は昨年12月4日午前5時ごろ、沖縄市美里の県道75号で発生。少佐は自宅のある牧港補給地区(キャンプ・キンザー)からの出勤途中、原付きバイクに接触、転倒させたが救護などせずに立ち去ったとされる。県警によると被害男性は当時、意識不明の重体だったが、現在では回復に向かっているという。